LED回路工作部屋 (トップ) > 警報監視システム 【初回:2020/3/1】【更新:2020/3/1】
警報監視システム
 概 要
 各箇所に設置したセンサーをパソコンで監視し、検知すれば警報として知らせる、警報監視システムです。不法侵入者対策、出入管理用。
 監視カメラは異常発生後の確認用ですが、警報監視システムは異常を検知すれば即座に知らせるためのものです。
 センサーが検知するとパソコン画面にどのセンサーが検知のかを表示し、警報として知らせます。また異常発生のメール通知が可能です。
 ここでは、模擬的に 建物のドア(出入口)にドアセンサー(マグネットスイッチ)を設置して、 ドアの開閉を行うと警報が出るようなシステムにしています。

 システム説明
 監視システムは センサー伝送基板パソコンで使用する監視ソフト で構成しています。

・センサー
 電子工作レベル(安価)で簡易に入手できるセンサーは以下でしょうか。用途によって使い分けます。
 〇 赤外線センサー (人体赤外線感応モジュール)
 〇 マイクロ波レーダーセンサー
 〇 超音波センサー
 〇 ドアセンサー (マグネットセンサー)
 〇 測距センサー
 これらセンサーを、そのまま または ちょっと加工し、検知出力は B接点(NC = ノーマルクローズ) で取り出します。 ここでいう B接点(NC) とは 検知していない時は 接点ON で、検知すると 接点OFF になる接点です。 そうしないと、センサーの検知出力のケーブルを切られてたりすると まったく検知しなくなってしまうからです。
 模擬で使用した ドアセンサー は ドアが閉じていると 接点ON、ドアが開くと 接点OFF になっているので、そのまま使用できます。

・伝送基板
 パソコン と センサー を中継する基板です。 この伝送基板へセンサーの検知出力を接続、パソコンへの伝送線(RS485) を接続して使用します。
 センサーの検知情報を取得するだけではなく、パソコンからの操作で出力もできるようになっています。

・監視ソフト
 警報を監視する用途の一般的な仕様になっています。
 建物にドアの位置を示した図、センサーが検知すると点滅する表示部、警報ログを表示するテキストで構成しています。
 センサーが検知すると、対象センサーの位置および表示部が点滅し、ブザーが鳴ります。確認ボタンを押すと 点滅→点灯、ブザー停止します。
 センサーが復旧していれば リセットボタンで 通常画面 に戻ります。



 製作したもの
・USB-RS485 変換基板
 パソコン(USB)に接続して RS485通信 を行う変換基板です。
 主に USBシリアル変換モジュールRS485トランシーバ で構成しています。  RS485トランシーバ は 半二重通信なので、送信と受信の制御(DE、RE のコントロール)を行わなければいけません。


・PIC(I/O)伝送基板
 出力2系統、入力2系統の機能を持つPIC制御の伝送基板です。RS485で通信を行うので RS485トランシーバ を搭載しています。 通信速度は 19200bps です。
 パソコンから基板へ出力制御の信号を送ると、基板の入力信号を送り返します。RS485ライン上の複数の基板を接続することを想定して、 基板はそれぞれ指定のアドレスを受信しないと動かないようになっています。
 入力はB接点 (通常ON 検知でOFF) を検知します。検知時は指定ビットが "1" になり、それがそのままデータとして送信されます。


・監視ソフト
 VB2008 で作成した監視ソフトです。
 出力はボタンで ON/OFF 操作を行い、PIC(I/O)伝送基板 の出力を制御できます。
 入力は PIC(I/O)伝送基板 の検知情報を ドア開検知情報として模擬受信し、配置図(建物)の該当場所やランプ表示がそれぞれ検知すると赤で点滅します。 "確認"ボタンを押すと点滅が点灯になります。"リセット"ボタンを押すと入力が検知状態でなければ通常状態に復帰します。検知状態なら赤点灯のままです。
 検知の際は警報ログに警報内容と時刻が表示されます。警報が出る度にログが追記されますが、ログは最新の情報が常に一番上にくるように追記のプログラムを組みます。 何もしないで追記すると、追記部分は常に一番下になってしまいます。



 構成図